私たちは、激しい変化の時代に暮らしています。急速なテクノロジーの進化が生み出す新しい挑戦の機会にあふれた世界でありますが、他方では人を絶えず時代遅れにするリスクと戦い続ける人生でもあります。皆さんは、卒業後50年以上の長きにわたって働き続け、人生100年時代を生き抜いていくことになります。大学で最新の専門知識と技術を修得することは必須の条件となりますが、それだけでは安心できません。変化の高波に晒される環境では、いずれ時代遅れになることは避けられないからです。皆さんが長期にわたってフロントランナーとして活躍し続けるためには、是非とも、変化を受け止め新たなスキルを獲得できる「基盤力」を備える必要があります。
本学は、卓越したプロフェッショナル、専門職を育成する大学です。医療現場や地域との緊密な連携の下で最新のニーズを迅速に取り入れ、即戦力の理学療法士・作業療法士としての専門知識と技能を無理なく吸収し、国家資格を取得できる力が確実に身につくように特別に工夫された先進的なカリキュラムを導入しています。
少人数制のクラス編成で、学生との対話のなかで、丁寧でわかりやすい個別的な指導が徹底されています。理論と実践を常に往復しながら学んでいくため、専門知識と技能が掘り下げられて無理なく身につき、一歩先の課題と向き合って学修していくために、修得した知見と技能を応用する力と目標を達成できるという自己効力感が自然に備わっていきます。変化する職業現場に適合できる柔軟な実務能力が着実に身につき、また広い視野から物事を捉える展開力が身につくため、新しいサービスを生み出す創造力も備わっていきます。
これと並行して本学独自の基盤ゼミにおいて、変化の激しい社会が生み出す様々な課題についてプロ・コン方式でメンバーとジックリと議論します。多様な意見の中から最適な解決策を見出す取り組みの中で、自ら学び考える姿勢、問題を発見し解決策を見出す探究力、効果的なコミュニケーション能力、そして相手を理解し信頼を獲得する人間力が培われ、あらゆる活動の土台となる「確かな基盤力」が身についていきます。それは長期にわたる職業人生を生き抜くための活力の源泉となります。
そして少人数クラスで実務に練達した教員2名が連携して担当する高密度の学内実習と、医療現場における潤沢な臨地実務実習とを段階的に組み合わせて技能錬成を行う他校には例のない高度な実践プログラムが実施されます。これによって、実践学修のコアとなる言葉では表現できない暗黙の「コツ」を系統的に体得し、確実にワンランク上の高度な実践力と応用力が身につくよう皆さんを押し上げていきます。
本学での第1歩が、変化の時代のあなたの未来を切り開きます。本学でともに学んでまいりましょう。
理事長メッセージ
学校法人本山学園 理事長・学園長
室山 義正
略歴
- 昭和58年3月東京大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)
- 平成7年4月九州大学経済学部教授、九州大学大学院経済学研究科教授
- 平成12年4月九州大学大学院経済学研究院教授
- 平成21年4月拓殖大学大学院地方政治行政研究科教授
- 平成26年4月学校法人本山学園理事長
- 平成30年4月学校法人本山学園理事長・学園長
学長メッセージ
岡山医療専門職大学 学長
齋藤 信也
「専門職大学」は、既存の大学の教育では、社会の変化やニーズに対応できなくなった現状を踏まえて、優れた専門技能をもって、新たな価値を創造することができる専門職業人の育成を目的として2017年に制度化された新たな高等教育機関です。
従来の大学は学術研究を基にした教育を基本とする仕組みとなっていることから、専門職業人教育には不向きな面がありました。そうした欠点を克服するために、実際に働く現場と連携して実践的な職業教育を行う新しいタイプの大学として、専門職大学制度が設けられました。これは、医療の専門職を育てるのにとても適した制度と言えます。つまり、医療のプロフェッショナルの養成において、職業教育と大学教育の両方の良い面を取り入れたベストミックスな学びの場です。
岡山医療専門職大学はこの目的に沿って高度な実践力、豊かな創造力、確かな基盤力を備えた理学及び作業療法士の育成のために2020年に中国地方唯一の専門職大学として設置された新しい大学です。
これまでの大学には見られない本学の特色ある教育内容を以下に記します。
その答えは、以下に示す既存の大学とは決定的に異なる本学の特色ある教育内容にあります。
1. 実践に重きを置いた教育内容
専門性に特化 実践的な授業形態 充実した臨地実務実習
2. 理論と実践の連動させた理解しやすいカリキュラム編成
3. 少人数教育(原則1クラス40人以下)
学生と教員の距離が近い コミュニケーションがとりやすい アットホーム的
4. 豊富な臨床実務経験をもつ教員(実務家教員)が多い(全体の4割以上)
5. 展開科目(本学でしか経験できない独創的な教育課程)による新たなフィールドへの挑戦
6. 少人数ゼミ(10人以下)による自己表現能力の獲得
―これまでの自分からの脱皮と新しい自分の発見
論理性 多様性 主体性 行動力 コミュニケーション力 プレゼンテーション力
7. 医療現場から信頼される人間力の深化
8. 卒業時には「学士(専門職)」を取得
従来の大学を卒業するように、そのまま大学院に進学することも可能ですし、社会での扱いは一般の大学卒とまったく同じです。
皆さんは、医療専門職としての職業の理論と実践をバランスよく学んだ人材として、卒業後には即戦力として、現場の最前線での活躍が期待されています。
岡山医療専門職大学という新しい学びの場で、一緒にワンランク上の理学療法士・作業療法士を目指していきましょう。
略歴
- 昭和62年9月岡山大学大学院医学研究科修了(医学博士)
- 昭和63年10月米国ネブラスカ州立大学外科客員助教授
- 平成10年4月厚生省(当時)中国四国地方医務局医療課長
- 平成13年1月厚生労働技官 厚生労働省中国四国厚生局医療課長
- 平成15年10月高知県立高知女子大学社会福祉学部教授
- 平成20年10月岡山大学大学院保健学研究科教授
- 平成27年4月岡山大学医学部副学部長
- 令和6年4月岡山医療専門職大学学長